勝山 左義長まつり

福井県内で最も有名で、奇祭とも言われている「勝山 左義長まつり」。

2月26日、2日目の様子をご紹介しよう。

 

 

祭りは、前日25日の「ふれ太鼓」で始まる。

街は色短冊で飾られ、辻々には左義長櫓が建てられている。

 

その櫓の上では、唄に合わせて、打ち手が長襦袢姿で太鼓を踊り打つ。

この浮かれ太鼓は「勝山 左義長祭り」だけの特徴で、奇祭といわれる所以だ。

 

本町通りには露天が軒を並べ、子どもたち、若者たちでにぎわう。

 

そのころ、少し離れた九頭竜川の河原「弁天緑地」では、静かにドンド焼きの支度が整えられている。

日が落ちると、いよいよ祭りも佳境に入ってくる。

櫓を飾る「絵行燈」の光も妖しい。

 

冷え込みの強まる中、櫓の前には大勢の人々が群がる。

長襦袢姿の若い女性による浮かれ太鼓は、ますます切れ味よく、実に艶っぽい。

 

また、県外に出ていてこの祭りのために帰ってきたと思しき人が、飛び入りで打ち手になったり、という光景が見られて、なんとも心温まる。

そして、クライマックスであるドンド焼き。

 

神明神社から御神火が、9時ごろに弁天緑地に到着。一斉に14基の御神体に点火されるのだ。

 

巨大な火柱がいくつも上がり、そばに立っているのがつらいほどの熱を感じる。

浮かれ太鼓の妖しい雰囲気から、火による、まさに聖なる祝祭の空間に転換するのだ。